最終更新日 2004年1月1日
リトアニアはバルト三国の中で、最も南に位置している。かつてはリトアニア大公国として広い領土を持ったこともある。日本ではまだ観光地としてあまり知られていないが、街も自然も美しく、物価もまだ安いので、旅行先として人気が出ていくのではないかと思う。
国名 | LIETUVOS RESPUBLIA、リトアニア共和国、Republic of Lithuania(英語) |
国土 | 平坦。西にバルト海、北にラトヴィア、東にベラルーシ、南にカリングラードとポーランドに接する。 |
気候 | バルト海沿岸部はCfb、内陸部はDfb |
人口 | 約370万人(1998) |
民族 | リトアニア人81%、ロシア人8%、ポーランド人7%など。 |
宗教 | カトリック |
首都 | Vilnius、ヴィリニュス、Vilnius(英語)、Wilno(ポーランド語) |
経済状況 | 一人当たりGDP4,255ドル(1998) |
時間 | 中央ヨーロッパ時間(GMT+1)、ただし夏はサマータイムで1時間繰り上がる。 中央ヨーロッパ時間には1998年に変わったようだ。 |
国番号 | 370 |
観光客 | 21万人(1995) |
インド・ヨーロッパ語族バルト・スラブ語派のリトアニア語。ラトヴィア語と近い関係にあるそうだ。基本的にはアルファベットだが、いくつか特殊な文字がある。
英語は、ホテル、レストランでは通じた。英語のメニューが出てこなかったことは1回しかなかった。それ以外はあまり通じなかった。その場の誰かは話せる人がいる、程度。英語で話してもむなしいこともあるので、簡単でもいいので素直にリトアニア語にチャレンジしたほうがよいようだ。
ありがとう | Aciu ここでcは上にアクセント記号、uは上に横棒 | レストランのウェイターに教わった発音では、アチュウ |
こんにちは | Labas | ラバス |
お願いします | Prasom ここでaは上にアクセント | プラーシャム |
切符 | Bilietas | ビリエータス。場合によって語尾が活用するかも。 |
ビール | Alus | Alausとしているものもある。どっち? |
合計 | Suma | 領収書の観察による。 |
トイレはどこ? | Kur tualetas? | クール・トゥアレータス? |
RIGA | RYGA | ラトヴィアの首都 |
リタ(Litas,Lt)、補助通貨単位(1/100)がセンチュ?(Centu ここでuは下にひげ)
US$にペッグしていて、1$=4Lt。両替手数料も若干。
日付 | 場所 | レート |
---|---|---|
1999/7/26 | 鉄道駅近くで | 1$=3.99Lt |
1999/7/26 | VISA Card | 1Lt=29.624円 |
1999/7/30 | VISA Card | 1Lt=29.291円 |
日本では両替できない。US$かドイツマルクの現金を持っていくのがよいようだ。クレジットカードも使える。
日本人は90日まで必要ない。
情報が少なくて大変だが、以下のリンクが役に立つ。
もはやバルト三国旅行の定番となりつつあるガイドのWebサイト。冊子のものは4LtでVilniusのどこにでも売られていて、役に立つし、読んで面白い。
Vilinius地区の観光局?のような機関のサイト。英語のページも用意されている。
富中さんという方の旅行記。その後に旅行した方からも情報が寄せられており、参考になった。
非常に数多くの旅行記が集められているリンク集。精力的に更新が続けられています。
バルト三国縦断の2番目の国として、1999/7/26に長距離バスでワルシャワから到着、4泊して7/30にラトヴィアのRigaにバスで出発した。
ワルシャワの中央バスターミナルからの長距離バスでVilniusのバスターミナルに到着。
ワルシャワからVilniusまでのバスは毎日3本出ているようで、時間は以下の通りである。いずれも料金は、61.20ズウォティ、ワルシャワ西駅近くの中央バスターミナルの13番から出発する。ポーランド語では、VilniusはWilnoと表記されている。
ワルシャワ出発 | Vilnius(Wilno)到着 |
---|---|
09:00 | 18:00 |
14:00 | 23:59 |
19:30 | 06:00 |
このうち、ワルシャワ9:00発のバスでVilniusに出発した。
朝のワルシャワ中央バスターミナルはかなり混雑していた。残ったズウォティを、バスターミナル内の両替所でUS$に両替。
きれいな、いかにも長距離バスという感じの、制服を着た添乗員が働くバスが到着しては、出発しているので、私の乗るバスもそうかと思ったら大間違い。そもそも、Villnius行きのバスは、WILNOというポーランド語でも、13番のバス停の時刻表には見つからなかった。時間になって来たのは、小さ目のバスで、中の表記もロシア語で書いてある。カーテンはよれよれで、網棚は破れて古い新聞紙が重ねられており、バックミラーもひびが入っている。クーラーもない(これはよくある)。バスの関係者らしいのは3人の男で、制服を着ておらず、ばらばらの服装。席も決まっておらず、適当に座ると、時間より5分くらい早いように思ったが発車してしまった。
3人の男の1人は酔っ払っているようで、車内でビールを飲んでいた。運転は残り2人が交代でしていた。
ワルシャワの中央バスターミナルを出て、すぐに違うバスターミナルに停車し、中学校くらいの子供多数と引率の女性教師らしき一群が乗り込んできて、満席。しばらくして出発する。
道路は渋滞しておらず、よく整備されている。運転はかなり荒く、運転席が見える席なので観察していたところ、常に80km/hを維持していた。ちなみに、スピードメーターは120km/hまでしかなく、車線変更などでゆれると針も大きくゆれる。遅い車を次々と抜かして走っていく。バスから見るポーランドの風景は、本当に平坦で、草原と森林が広がり、農作業をする人や、牛が見える。
バスはポーランド内の途中、湖の近くで30分以上の休憩をした。いつまで停まるのか聞きたかったのだが、バスの人達には英語が通じないようなので、いつも携帯している小さなメモ帳に時間を書いてもらった。停まった場所にはレストランがあり、食事をしている人も多かったが、そもそもズウォティが小銭しかなく、バスターミナルでパンと水を買ってきていたので、軽い朝食。
Lazdijaiという場所でポーランド、リトアニア間の国境を通貨。リトアニアの警備員と思われる男性がバスに乗り込んできて、顔を確認しながらパスポートを回収。東洋人は私だけだったが、警備員は他の人よりじろじろ私の顔を見て確認。警備員が降りて、しばらく経った後、バスの運転手がパスポートを回収してきて、全員に配って出発。国境を越えるや否や給油。
リトアニアに入ると、標識も違ったデザインになっており、違う国に着た感じがするが、やはりひたすら平坦。Vilniusが近づいても、街らしき気配は全くなく、ひたすら森が続く。本当にVilniusの近く、というかVilniusに来てから、人が住んでいる街になった。
Vilniusのバスターミナルにはほぼ時間通りに到着。同乗の子供たちの親が来ていて、騒々しい。バスターミナルを歩いて出ると、鉄道の駅の前の広場に出る。人が多く、騒々しい。とりあえず、鉄道駅にいくと、インフォメーションの窓口があるので、中の若い女性に「ここって鉄道だけのインフォメーション?」と聞くと、全く英語が通じず、首を振られたため、撤退。駅を出ると、左側に銀行らしきところがあり、両替をしているようなので、US$をLtに両替。VILNIUS IN YOUR POCKETを発見し、GET。ポーランドのズウォティも両替できるようであり、ポーランドでUS$にしてしまって失敗したと思った。入手したLtでバスターミナルのトイレで用を足すと、バスターミナル広場前に座って、VILNIUS IN YOUR POCKETを1時間熟読。ようやく街の広がり、公共交通機関の利用方法、主要ホテルの位置を理解して行動開始!
後日、リトアニア政府の観光セクションによるアンケートに街頭で答えたが、バスターミナルにもツーリストインフォメーションが欲しいと書いておいた。
1999/7/26-7/28に2泊。Vilniusのバスターミナルに到着後、VILNIUS IN YOUR POCKETを見て、ひとまず大きなホテルなら空きもあるし、外れもないだろうと考えて、泊まってみた。
Ukmerges g-ve 20, 2600 Vilnius
telephone +370 2 72 21 30
fax + 370 2 72 60 92
E-mail lietuva@aiva.lt
鉄道駅、バスターミナルから北に行って、NERIS川を渡ったところにある。
駅前の広場からは、5番のトロリーバスに乗って行き、NERIS川を渡ったところから少し歩いた所にある。観光には、Zallasis bridgeでNERIS川を渡ると、いろいろなトロリーバスやバスに乗ることが出来る。
シングル300Lt(朝食付き)(当時レートで8,887円)
180Ltからとガイドブック等に書いてあったが、これはエレベータの近くの部屋らしい。
Safety Depositは20Lt
バスターミナルについてから、最初に行ってみたホテルだが、空きがあるというので、疲れていたこともあり、とりあえず2泊泊まることにしてしまった。2泊分の600Ltを前払いで請求されたので、クレジットカードで払った。大きなホテルで、両替所、ニューススタンド、複数のレストランが入っている。ツアーの観光客も多いようだ。従業員は完璧な英語を話すが、事務的な感じ。ただ、日本人を覚えてくれているのか、外出後、部屋番号を言わずとも預けた鍵をくれたりした。
508号室に泊まったが、部屋はかなり広く、ツインと同じものと思われる。偶数番号の部屋は旧市街側を向いており、街が見える。トイレの水が良く流れなかった。が、これはヨーロッパではよくあることなのでまあよしとしよう。テレビがあったが、ロシア製と思われ、リモコンがなく、衛星放送の受信状態が悪いのか、英語のチャンネルは音が聞こえなかった。このテレビ、近くによるとものすごい静電気を感じる。
朝食は広いレストランで提供されるが、やはりさまざまなチーズやハムがもりだくさんのものである。テーブルクロスは年期が入っており、オレンジジュースの染みが歴史を感じさせるものであった。
レセプションに貴重品を預けるため、Safety Boxを利用すると、20Ltが必要である。
1999/7/28-7/30に2泊。HOTEL LIETUVAに物足らない感じがしたので、VILNIUS IN YOUR POCKETを見て研究して、現地で外から観察して決めた。
Pilies 24, LT-2001 Vilnius
telephone +370 2 22 28 94
fax + 370 2 62 28 82
旧市街の南北に通るPilies通りにある。逆に言えば、旧市街の真ん中にあるため、バスやトロリーバスに乗るには少し歩くかも知れない。
シングル320Lt(朝食付き)(当時レートで9,373円)
泊まる前日に、明日から泊まれるか聞いたところ、部屋があるということなので、紙に名前を書いた。それで「予約」完了。
次の日、チェックインするためにレセプションに行くと、笑顔で迎えられ、ゲストカードと鍵を渡され、部屋番号と朝食についてゲストカードで説明された。ゲストカードには既に名前と部屋番号が記入されており、下のほうには手書きで朝食の時間が書いてあった。普通はここでゲストカードを作ったり、口頭のみで朝食の時間を事務的に言われたりするのだが、細かいところで気が利いていると思った。部屋にいくにはどうすれば・・・と聞きかけると、レセプションの女性がご案内します、と出てきて、階段の上り口まで連れていってくれ、こちらです、と言われた。
部屋は入り口から建物の内側に面している。内側は吹き抜けになっており、下での話し声が静かに聞こえてくる。雰囲気として、人の家の中のような感じ。部屋の中がびっくりで、すばらしく美しい。最近に改装したように見えるが、それだけではなく、全体がとても美しくまとめられていている。細長い部屋だが、建物の内側の吹き抜けに面して、窓が並んでいる。バスルームもきれいで、トイレの水も静粛かつ十分以上の量が流れる(ヨーロッパのホテルでは水が良く流れないことも多いが、逆に静かに大量の水が流れる、感心してしまうものに出会うこともある)。男の一人旅にはもったいない雰囲気で、使うのがためらわれてしまうほど。居心地が良いので、正午過ぎにチェックインするやいなや、いきなり昼寝。
ごみ1つ落ちていないほどきれいに掃除されているほか、カーテンも微妙なふくらみを持つように形を整えて止められている。夜カーテンを閉め、翌朝普通にカーテンを止めておいても、ベッドメーキングが終わった後にはまたきれいに形を整えて止め直されている。日本円換算で1万円以下でこんなホテルに泊まれるのはすごいことだと思った。
朝食はホテル地下のレストランで提供されるが、中世の建物の地下のような雰囲気(というか本当にそうらしいけど)で、食べ物は普通だが、高級感たっぷり。
今回の旅行でも、過去の旅行を含めても最高のホテル。入り口に、いろんな要人が訪れた写真が飾ってあるが、値段的にも高くない。部屋にアンケートが置いてあったので、"I am impressed!"と書いておいた。
バス、トロリーバスがVilniusの市内を走りまわっている。停留所は、歩道に標識のように立っており、停まる路線、始発、終発、間隔などが簡潔に記されている。
見てまず気がつくのは、バスやトロリーバスの運転手に、女性が多いこと。トロリーバスは、日本のトラック野郎ではないが、車両それぞれに違った布で運転席の周りを日よけのように飾っている。これはラトヴィアでも見かけた。
切符は車内でも買えるらしいが、混んでいるし、ほとんど買っている人は見ない。売り切れていることもあるらしい。で、LIETUVOS SPAUDAという赤いキオスクで買うことになる。バス、トロリーバス共通で1枚60Centu。最初に駅前のキオスクで、ticketといったが良く通じず、後ろのおばさんが口出しして買うことが出来た。その後は、怪しいリトアニア語と、使った券を見せることによって、スムーズに行ったが。
乗車したら、柱などについている赤い改札機でパンチする。券を差し入れ、奥の取っ手を手前に引きつけてパンチする。ワルシャワから来たので、最初は縦に券を入れたが、よく観察していると現地の人は、券を横に挟んでパンチしているようだ。また、1回だけ、券の先を差し込むと日付が刻印される新型らしきものも見た。
検札も1回見た。私服の若めの2人組みの男が、乗り込んでチェックしていた。若い女性が一人追求されていたが、彼女は彼らと目も合わせず、「関係ないわ。」といった感じでしらばっくれていた。そのまま最終停留所に着いて、皆が降りている中、彼女も降りようとして係員ともみあいになっていた。「ちょっと降ろしてよ。急いでるんだから。」と行った調子だった。もっと見ていたかったが最後はどうなったんだろう?
レストランに対応するRESTRANAS、カフェに対応するKAVINEという区分があるようだが、実際に内容はほとんど変わらないようだ。KAVINEでも食事が出来ないところは見かけなかった。RESTRANASとKAVINEが一体となった店では、どちらなのか聞かれたが、ナプキンのあるなし以上の違いは見つけられなかった。また、KAVINEでも皆ビールを飲んでおり、逆に言えば、日本の喫茶店のようにコーヒーや紅茶を中心とした店はスタイルとしてないようで、何よりも娯楽の飲み物はビールのようである。
大抵、何も言わなくても英語のメニューが準備されており、持ってきてくれる。オーダーしたりする範囲で、英語は通じる。ウェイターにAciuはどう発音するのか、ガイドブックを示して聞いたところ、最初は意味がわからなかったようだが、最後は今までの堅苦しい顔を崩して、にこっとして教えてくれた。
ビールが非常に良く飲まれている。ほとんどの人が食事とビール、あるいはビールのみ、といったようで、ソフトドリンクやワインを飲んでいる人はほとんど見ない。0.5lのものと0.3lのものがあり、男の場合はデフォルトで0.5lのものを出される。確かに、男が0.5l、女が0.3lというパターンが多い。ブランドとしては、KalnapilisやUtenosというものを良く見る。それぞれについて、Extraとかいうアルコール度数が異なるものもあるようだ。何回か飲んだ感じでは、Utenosはちょっと薬のような風味が強く、Kalnapilisのほうがおいしかった。アメリカのビールのように軽いものではなく、コクがある。
いくつかの名物料理らしき物があるが、基本的にはいかにもヨーロッパといった肉料理とじゃがいも、という感じのようだ。牛肉、豚肉、鶏肉の3つをローテーションする感じ。チキンキエフのような料理もある。ツェペリナイ Cepelinaiというものを食べてみたが、その名の通り、飛行船のような葉巻型の大きな食べ物である。じゃがいもで出来たすいとんのような外部の中に、挽肉がつまっており、全体に生クリームのようなものがかけてある。おいしい!とも、まずい!とも思わなかったが、さすがに大きな2つ、同じ味が続くと飽きるかもしれない。
値段は安く、ビールを飲んで、メインを食べ、コーヒーを飲んだりした場合、ナプキンの出てくるRESTRANASで30Ltを超えるくらい、Kavineでは20Lt以下である。当然のことながら、値段が安ければまずいというわけではない。
領収書には、税金の内訳も示されることも多い。チップは、VILINIUS IN YOUR POCKETによれば、特に感じ入れば10%程度払えばよく、通常は端数を切り上げて払えばよいとのこと。実際にそうして、問題はなかった。
ゲジミノ城は平坦な市街の中にあるちょっとした丘になっている。螺旋状に登る道がある。上り道には、年配の女性が手を差し出して座っていた。道を上ったあたりで、若い女性にアンケートに答えてくれ、と言われた。観光局かなんかのアンケートで、何の目的で来た、いくらくらい使ったか、街の人のhospitalityはどうか、といった質問がA4用紙の裏表に書いてあった。アルバイトを動員してかなり大々的にやっている雰囲気で、その後も2回ほど、声をかけられた。見てすぐに観光客と分かるからだろう。丘の上からは、Vilniusの市街が一望できる。非常に緑が目立ち、森の中に建物が立っているかのようである。
大聖堂は大きく立派なものだと思ったが、何を工事しているのか、フェンスで囲み、掘り返しており、近寄ることができなかった。
観光客も含めて人通りが多い。音楽を演奏して、お金を要求している若者もいた。昼間はこはくなどを売る露店も多かった。アメリカ人の旅行者グループの年配の女性から、中国人か?と声をかけられた。日本人だというと、自分は中国には行ったことがあるが、日本はない。日本は物価が高いのでしょう?と言われた。Viliniusの2〜3倍くらいかな、といったらやっぱりという顔。日本は高いというイメージは結構いろいろな外国人から聞く。結局その旅行グループはレストランを探していたらしいが、こっちもちょうど探しているところで知らないと答えておいた。
礼拝所のようになっていて、午前中にいったら人がたくさん集まって歌など歌っており、宗教的な背景を持たないものには近寄りがたい雰囲気であった。午後に行ってみると、全く静かになっていた。
夜明けの門近くには市場があり、人でごったがえしている。中に入ると、両手に服を持って立っているだけのおばさんがおり、さらに中に入ると野菜、果物、木苺のようなもの、日用品など、ありとあらゆるものを売っていた。ここもやはり夕方にいくと、誰もいなくなっていた。
新市街の中心となる通りだそうだが、店がひっきりなしに続いている、というわけではなく、ぽつぽつと店が多い、という感じだった。ただ、夜になっても人通りは多い。
ゲジミノ通りにあって、行こうと思っていたのだが、前まで行ってちょっと恐くなってやめてしまった。ビル自体がKGBが使っていたものらしく、ゲジミノ通りに面した壁には、このビルで死んだ人をたたえる、といったような内容がリトアニア語と英語で書かれ、名前が刻まれていた。
観光客がいくようなところからはかなり離れた市街の外れにあった。人気が全くないため、中には入らなかったが、前には十字架が立っており、1991年に亡くなった人達の名前が刻まれている。
リトアニアの次にはラトヴィアに行ったため、Vilniusのラトヴィア大使館でヴィザをとらなければならなかった。バルト三国の中では、ラトヴィアだけヴィザが必要であり、さらに日本にはラトヴィア大使館がないため、海外のラトヴィア大使館でとらなければならない。
ラトヴィア大使館は市街の西部のM. K. Ciurlionio通りという非常に落ち着いた通りにある洋館(当たり前か?)で、日本大使館と隣り合っている。表示を見る限り、ラトヴィア大使館が開いているのは平日10:00-12:00、14:00-16:00だったと思うが、金曜日だけは13:00までで終わってしまうように思えた。着いたのは10時過ぎだったのだが、既に15人くらい並んでいた。敷地内に入るのは5人程度に制限しているようで、出てきた人数のみ、ラトヴィア大使館の護衛の警官が中に入れていた。
M. K. Clurlionio通り(LATVIA大使館前の警官の護衛所が見える)の写真(64KB)
中に入ると、申請用紙を記入するように言われる。これはA4両面のものだが、かなり質問量が多く、テストのように思えてくる。希望するヴィザの期間など、当たり前の質問だけではなく、SingleかMarriedかDevorcedかWidowか、病気は持っていないか、果てはラトヴィアでの財務的な保証は誰がするか、などというのもあった。最後の質問については、旅行者なのでこれはいないよ、と答えたら書かなくてもいいと言われた。
Single Entryのヴィザの場合、Expressだと当日の午後2時に受け取れて60ドル、そうでないと明後日の朝だが15ドルだと言われた。最初はこんなことで60ドルも払うのもばかばかしいと思ったので、旅程に余裕があったこともあり、通常のものにしてお金を払った。しかし、当然でしょ?というようにパスポートを召し捕られてしまい、新しいホテルの予約、両替等に不安を感じてしまい、大使館を出る途中で戻り、やっぱりExpressにする、と言って変えてもらった。パスポートのコピーはとっておくべきですね。
午後2時過ぎに行くと顔を見るなり私のパスポートを出して渡してくれた。パスポートの1ページには、ヴィザがべったりと張ってあった。こういう形でヴィザをもらうのは初めてだったので、ちょっと感動した。
Vilniusのバスターミナルは、鉄道駅のすぐ西に位置している。切符売場や待合所、トイレなどがあるが、両替所、ツーリストインフォメーションはなかった。鉄道駅に行ってもツーリストインフォメーションはないが、鉄道駅の西側に銀行のような両替所がある。
金髪の人が多く、北欧の人のようである。明らかにロシア人といった雰囲気の人もいる。男はがっちりしていて、坊主のような短髪の髪型も多い。女性はすらりとしていて、モデルのような人もいる。女性は比較的おしゃれである。
若い男(頭が弱そう)が音楽を大音量で流して車を走らせているのがよく見られたが、特に治安が悪いとか、ごろつきのようなのがいるということは感じなかった。
子供はとてもかわいく、小賢しいのではなく、子供らしい素直な表情を見せる。
残念なことだが、年配の女性が物乞いをしている姿がよく見られる。
日本人、というよりも東洋人が少ないので、ちょっと引いてしまうような雰囲気もあるようだった。年配の女性や子供にじっーと見られることもままあった。
Vilniusからバスで1時間くらい行った所にある、湖のほとりの町Trakaiに日帰りした。
VilniusからTrakaiへは、かなり頻繁にパスが出ている。Trakaiへというよりも、Trakaiを通るバスが多いようだった。Vilniusのバスターミナルの、チケット売り場のインフォメーションで、Trakaiまで行きたいのだというと、メモにTrakaiという文字と、出発時間と到着時間、バス停の番号を書いて渡してくれた。切符はバスの中で、ということだった。
乗ったバスは9:45発車で、バスはかなり混んでいたが、1時間も経たずにTrakaiのバスターミナルに到着。Trakaiのバスターミナルは小規模だが、待合所がある。帰りのバスの時間をチェックして、歩きはじめた。
Tourist Informationはバスターミナルからしばらく歩いた所にある。英語が通じる人がいて、Trakaiの地図がないか聞いたら、向かいの本屋で買うように言われた。
バスターミナルから歩いていった先にはトラカイ城がある。現在は博物館(LIETUVOS NACIONALINIS MUZIEJUS, 4Lt)になっていて、リトアニアの歴史の説明や、武器などの展示があった。
帰りにKavine ZIDINYSというカフェで湖を見ながら食事をした。風が強かったが、景色も良く、天気も良く、ウェイトレスも相当な美人で、気分の良い食事だった。ビールが4Lt、メインが9.60Ltだが、10%のサービス料1.40Ltがあらかじめ加算されて15Ltになっていた。
このページに関するご要望は高谷 徹(toru@takayas.jp)まで