最終更新日 2012年2月5日
2011年8月にアイスランド旅行で訪問。
名前から氷の国という印象がありますが、それほど寒くない。夏は涼しいですが。氷と火山の国。あまり日本人は行かないところかも知れませんが、独特の景色は印象的。物価は高いけど、今後人気が出て行くのではないかと思います。
国名 | アイスランド共和国(日本語)、Republic of Iceland(英語)、Lýðveldið Ísland(アイスランド語) アイスランド語だと英語の島と同じスペルでちょっとややこしい。 |
---|---|
国土 | アイスランド島という右向きのフグのような形をした島。 名前の通り寒い国という印象が強いが、北極線はアイスランド島のすぐ北を通っている。また、海嶺が水面から出たような島で、ユーラシアプレートとアメリカプレートが分かれていく場所にあり、火山が多い。それと巨大な氷河があるので、火と氷の国と呼ばれる。フグの胸のあたりにあるヴァトナ氷河が一番巨大。あと、現在は木がほとんど生えていないので、フィヨルドとあわせて殺風景な独特の風景を見せる。 |
気候 | Cfc、北部はET。北大西洋海流の影響を受けているので、緯度からすれば意外に暖かい。しかし、北部は寒流の影響を受ける。夏も10℃を超えるくらいで、冬は氷点下に少しなるくらい。でも、夏の東京から行くとかなり寒い。 |
人口 | 約32万人(2008)。所沢市や川越市くらいの人口しかいない。しかもレイキャビク周辺に人口が集中している。島の中央高地は荒れ地なので、都市は基本的に海沿いにある。人口は微増。日本と同じように長寿国だが、男女の平均寿命の差は日本よりずっと小さい。ちなみに島中に羊がたくさんいて、人口の2倍くらいいるらしい。金融危機は不幸なことだったが、おかげでその後は年間50万人もの観光客が訪れるようになった。 |
民族 | アイスランド人。ノルウェーやデンマークから移住してきた人達。 |
宗教 | プロテスタント |
首都 | レイキャヴィク(Reykjavík) |
経済状況 | 一人当たり国内総生産40,024ドル(PPP,2008)。経済破綻したとはいえ、小さく資源に恵まれないのに豊かな国。 |
時間 | UTC+0。サマータイムもない。 |
公用語はアイスランド語。ほとんどの人が英語とデンマーク語も話せるらしい。
アイスランド語は古いスカンジナビアの古ノルド語をそのまま残しているらしく、中世からあまり変わっていないとのこと。基本はアルファベットではあるものの、外国人にはちょっと発音が難しい。会話は英語で通じるものの、地名はわからないと難儀する。
アクセント記号がついたアルファベットの他、2つの独特の文字がある。1つは大文字でÞ、小文字でþで、濁らないthの音。もう1つは大文字でÐ、小文字でðで、これは濁ったthの音。あと、lが二つのllは、tlと発音する。
空港があるKeflavíkはケプラヴィークと発音する。難しい。
本ページの地名等も正確な発音ではない可能性があります。
アイスランド語 | 意味 |
---|---|
fjörður | フィヨルド |
foss | 滝 |
jökull | 氷河。ヨークトルと発音する。 |
Vík | 湾。Reykjavíkもそう。 |
アイスランド・クローナ(ISK)。1クローナ=100オイラルという補助通貨があるらしいが見ない。2011年時点で1ISK=0.69円。
金融危機でISKは暴落したが、それでもとても物価が高い国。全般的に高いが、特に外食の費用がとんでもなく高い。
日付 | 場所 | レート |
---|---|---|
2011年8月12日 | キャッシュカード | 1ISK=\0.6908 |
2011年8月14日 | キャッシュカード | 1ISK=\0.6907 |
2011年8月15日 | キャッシュカード | 1ISK=\0.6908 |
2011年8月17日 | キャッシュカード | 1ISK=\0.6974 |
クレジットカードがとても通用する。現金による決済は非常に少ないらしい。ただし、バスは別。
基本的にそうした習慣はない。すばらしい。
不要。
アイスランド料理というものがある。有数の漁業国であり、魚介類がおいしく食べられるので、日本人にはうれしい。
鯨もある。これは現在の日本のように珍味としてあるのではなく、街のレストランには結構鯨のステーキがある。アイスランドのことわざに「打ち上げられた鯨」という表現があって、それは日本でいう棚からぼた餅といったような意味らしい。浜に打ち上げられた場合、発見者とその土地の所有者でどう分けるか、なんてルールもあったらしい。
肉はとにかく羊。牛は少しある。鳥も少しある。豚は見ない。
寒いので、野菜はあまり見ない。トマトやキュウリをよく見るくらい。料理にもちょこっと添えられている程度で、大盛りの野菜サラダがいつでも、という訳ではない。地熱を利用して、トマト、さらにはオレンジやバナナまで自国で作ってしまうらしいが、味は・・・。
基本的にヨーロッパの料理で、きれいに盛りつけられて出てきて、日本人にはそれほど抵抗がない。しかし、羊の頭のゼリーとか、サメの肉のハカールとか肝試しのようなメニューがあるらしい。試さなかったけど。昔はきっと厳しい環境で食べ物にも恵まれていなかったのだと思う。
1つ気に入ったのは、スキール(Skyr)と呼ばれるアイスランド風ヨーグルトで、あまり酸っぱくなくあっさりしている。ジャムと出てきたり、砂糖をかけて食べる。
基地があったせいか、なんとなくアメリカの影響を受けていて、ハンバーガーはカフェなどでもメニューにある。サンドイッチの代わりにハンバーガーがある感じ。あと、街角にもホットドッグをよく売っている。
鉄道はないので、車が主要な交通手段になる。リング・ロードと呼ばれる1号線が海岸沿い(=街があるところ)を一周している。これを回る旅行者が多いよう。
それ以外に、島の真ん中の荒れ地(Highland)を通る道もあって、夏だけ開通したりしている。中でもF35という道はすべて橋が架かっている。・・・ということは、舗装はおろか、橋が架かっておらず、渡河しなければならない道もあって、ルートによっては4WD必須とのこと。
飛行機は便利な交通手段。ややこしいが、Icelandairという会社が国際線を運行していて、これでアイスランド入りすることになる。それと、Air Icelandという会社があって、国内線を運用している。小さな飛行機で絶景を見られるので、おすすめ。
地熱が盛んに利用されている。電力をまかなうだけではなく、温室栽培にも利用されているらしい。ホテルでシャワーのお湯を出すと微かに硫黄の匂いがするし、どの街にも温水プールがあるようだ。
レイキャヴィクはアイスランドの首都。「煙たなびく湾」という意味だそうだ。小さな国の首都だが、国の人口が集中していて、のんびりしつつも道行く人は日本の田舎よりずっと洗練されている感じだが、空気も水も澄み切っている感じがする。
アイスランド旅行で入出国の拠点としたので、2011年8月12日(金)に成田空港からコペンハーゲン経由で到着し、2泊して2011年8月14日(日)にイーサフィヨルズルへ向けて出発。そして、2011年8月19日(金)にアークレイリからハイランドを経由して戻ってきて3泊して2011年8月22日(月)にコペンハーゲンへ向けて出発。
レイキャヴィク周辺のアイスランド南東部にはブルー・ラグーンや、ゴールデン・サークルとまとめて呼ばれる間欠泉、グトルフォス、シンクヴェトリルといった見どころがある。
仕事が直前までばたばたしたり、デジカメが故障していたりして準備はぎりぎり。久しぶりの2週間近い旅行で、気温が低いので服も必要で、荷造りは大変だった。
2011年8月12日(金)の朝、早起きして東京駅から成田エクスプレスで成田空港第1ターミナルへ。
スカンジナビア航空SK984でコペンハーゲンに向けて11:40発。コペンハーゲンからはIcelandairで乗り継ぎなのに荷物はレイキャビクまで預かってくれた。スカンジナビア半島一周以来の久しぶりのスカンジナビア航空だが、当時のB767ではなくA340になっていた。
16:05ごろにコペンハーゲンのカストラップ空港に到着。小さな空港で国際線ターミナルに着いたので、パスポートコントロールを通って国内線ターミナルに移動。夕食にピザを食べた。
アイスランド航空(Icelandair)のFI213で19:45に出発。アイスランド航空は、座席の背もたれにアイスランド語の挨拶などの解説が英語で書かれていて、紙ナプキンにも、「最初にアイスランドに来たのはインゴールヴル・アルナルソンだけど、紙ナプキンは持っていなかった。」みたいな記述。時差もあると思うが、結構疲れが出てきた。
レイキャビク(Reykjavík)のケプラヴィーク(Keflavík)空港に20:55頃着。着陸前に飛行機から見たアイスランドはまったく木が生えておらず、不思議な景色だった。
荷物を受け取り、空港内のATMで若干のアイスランド・クローナを降ろした。予約してあったFlybus+のチケットをカウンターで受け取り、空港前のFlybusに乗り込み、BSÍバスターミナルへ。Flybusはここが終点だが、Flybus+というチケットは、ここからホテルまでの送迎がさらに着いている。小型のバスに乗り換えてMetropolitan Hotelの前で下ろしてもらった。相当疲れたので、そのまま寝てしまった。
一旦、西部フィヨルド地方、北部地方を回ってから、再び2011年8月19日(金)にアークレイリからバスでハイランドを経由して18:30ごろBSÍバスターミナルに到着。歩いてHotel Frónに向かった。
日本からbooking.comで予約していって、アイスランドに到着した2011年8月12日(金)から8月14日(日)まで2泊。静かな住宅街にある小さなホテルだが、中心街に近くて便利。全館無線LANだが、部屋は非常に簡素で、備品はシャンプーもない。バスタブもなくシャワーだけだが、これはアイスランドでは習慣として普通の模様。
日本からbooking.comで予約していって、アークレイリからハイランド経由で到着した2011年8月19日(金)から8月22日(月)まで3泊。
賑やかなLaugavegurという通りにあって、控えめな看板なので、最初は見つけられなくて通り過ぎてしまった。1Fはメキシコ料理屋になっているし、周囲にカフェも多い。
レイキャヴィクがある南東部には、グトルフォス(Gullfoss)、ゲイシール(Geysir)、シンクヴェトリル(Þingvellir)があり、これらはまとめてゴールデン・サークルと呼ばれてアイスランドに来た観光客が必ず訪れる場所になっている。ただし、公共交通機関が発達しているわけではないので、現地のツアーに参加するのが便利。
アイスランドに到着した翌日の2011年8月13日(土)は、朝からゴールデン・サークル。日本からReykjavik Excursionsの日帰りツアーを申し込んであった。
ホテルからの送迎を申し込んであったので、朝、ホテル前で待つ。いろんなツアーに参加する人がホテルの前にいて、おばちゃんや若い女性とどこに行くの?なんて話をしながら待って、来た小型バスで8:30に出発、BSÍバスターミナルへ。ここで大きなバスを乗り換えて、ガイドと共に出発。
最初に到着したのはスカルホルト。現在は人口200人ほどの小さな街だが、アイスランドのキリスト教の中心地だった。かつての教会は地震で壊れてしまい、現在はモダンな教会が1つ建っている。教会の中にはモザイクを使った印象派の絵のようなキリストの画が掲げられている。これに限らないが、アイスランドのものは1つ1つデザインが洗練されている気がする。
周囲には木がないアイスランドの風景が広がる。35℃の東京の夏から着くと、ひんやりとして澄み切った空気と明るい日差しが心地よく、深呼吸したくなる。
黄金の滝という名を持つ、これまたアイスランドの有名な観光地となっている滝。舗装された駐車場や店やレストランもあって、施設も整備されている。
滝へは駐車場から遊歩道を歩いて行く。遊歩道から滝と反対側を見ると、遠くに氷河が見える。
グトルフォスは2段になっているが、遊歩道も2つに分かれており、1つの遊歩道は上から滝全体を見下ろすことができ、もう1つの遊歩道は1段目の滝の直下に降りることができる。
水の色は白く濁っていて、台風の後の川のような色をしている。これは氷河から流れ出す水の特徴らしい。音もゴーッとか、ドーッと言うのではなく、シャーッと言う高い音がする。わき上がる水煙がすごい。
グトルフォスの次はバスでゲイシールへ。それほど離れていないところにある。Geysirというのは英語のgeyserの語源となった間欠泉。ただし、このオリジナルのゲイシールは2000年の地震以来、噴出の頻度も高さもとても下がってしまった。行ったときも一回も噴出しなかった。しかし、ゲイシールのある場所は周りにたくさん間欠泉があるようで、一帯が公園のようになっている。もっとも、ほとんどの間欠泉?はぼこぼこと水が沸騰しているように湧いているが、高くは噴出しない。そうした中で唯一がんばっているのがストロックルという名前がついた間欠泉で、人もここに集まっている。
間欠泉自体はチリのアタカマでも見ていたが、せいぜい背の丈より高くお湯が噴出する程度。でも、ここは全然違う。公園の入口から、ストロックルに向けて歩いていたら、いきなり歩いて行く先で噴出し、隣を歩いていた観光客の女性と思わず目を合わせてしまった。
ストロックルはほぼ10分おきに噴出する。ただし、完全に規則的なわけではなく、それより短い時間で噴出したりする。また、たいてい2回連続で噴出するようだが、1回だけのこともある。噴出の方向も微妙に変わるようで、あるときは近くの人がかなりお湯を被ってしまっていた。ここに限らず、アイスランドの観光地はあんまり囲いとかが大げさではない。
噴出の間はぼこぼこ泡を出してお湯が沸いていて、水面が盛り上がったり下がったり、まるで生きているかのよう。それを繰り返してひたすら時間が過ぎるが、噴出段階になると急に水面が盛り上がって噴出する。何度見ていてもダイナミックで飽きない。
公園から道路を渡って反対側にはホテルやレストランがあり、カフェテリアでハンバーガーとフィッシュナゲットと水を買って食べたが・・・。水250ISK、チーズバーガー790ISK、ナゲット890ISKで合計1,930ISK。いきなり1,200円ぐらいした。アイスランドで初めての食事だったが、物価高を痛感。
ツアーの最後はシンクヴェトリル。ゲイシールから結構バスで時間がかかった。ガイドに連れられて、しばらくハイキング。
シンクヴェトリルは、アイスランドの歴史でも重要な場所で、国立公園になっているだけではなく、世界遺産になっている。930年に世界で最初の民主的な議会であるアルシング(AlÞing)が行われたのがこの地。なんでこんな何もないところで何だろうという気がする。
黄色い花はたんぽぽ。日本でたんぽぽというと春の花だが、8月の夏真っ盛りに満開になっていた。
シンクヴェトリルは歴史の面だけではなく、地球科学の面からもおもしろいところで、北アメリカプレートとユーラシアプレートが分かれていくところに位置している。幾筋もの裂け目があって拡がり続けていて、歩いている遊歩道にも、裂け目が入ってしまって立ち入り禁止になっているところがあった。
片側は絶壁になっていて、その下を歩いた。法律が成立すると、この壁に向かって叫び、それが反射して後ろにいる人達に聞こえたのだという。
ツアーのバスはレイキャビク(Reykjavík)の街に戻り、各所で客を降ろしていく。中心部で下車し、街を歩いて一旦ホテルに戻ったあと、夕食に。どこで食べようか迷ったが、近くにあるメキシコ料理のカジュアルなレストランTABASCO'Sで。メキシコ料理と言いつつ、アイスランド料理も出しているので、それを選んだ。最初に出てきたのは魚のスープで、見た目は地味だがとてもおいしかった。ラムも柔らかかったし、最後に出てきたスキールはブルーベリージャムが中に入ったもので、一発でスキールのファンになった。しめて5,830ISK。
人口30万人の小さな国の首都だが、日本の地方都市と比べても洗練されて都会的な雰囲気を感じる不思議な町だ。
アークレイリからハイランド経由で到着した2011年8月19日(金)は、Einar Benというレストランで夕食。結構高級感があるレストラン。アイスランド滞在中のいつものパターンでスープ、タラ、スキールと食べたが、ちょっと味が濃いめだった。スキールは紫色の筋張ったものでデコレーションされて出てきたけど、これは固くて食べられなかった。なんだろう?
さすがレイキャヴィク、8,950ISKもかかってしまったが、食事が出てくるのもゆっくりで、もっとカジュアルなところで食べた方が良いかな、と思った。
再びレイキャヴィクに戻ってきた翌日の2011年8月20日(土)は、これまた日帰りツアーでグリーンランドのクルスク(Kulusuk)に行った。
朝、出発のために市内のレイキャヴィク空港に歩いて行くときから気がついたが、この日はレイキャヴィクマラソンがあったようで、マラソンランナーらしき人が次々と終結していた。
夕方、ツアーからレイキャヴィクに帰ってくると、土曜日であるとしても何やら町が賑やかになっている。マラソンに引き続き、ちょうどMenningarnott(Culture Night)と呼ばれるお祭りの日だった模様。
ホテルに戻ってから休んでから外を見ると、広場広場でコンサートをしていたり、かなり賑やか。小さな国ではあるけど、どこから沸いてきたんだというくらいに人が集まっている。
とりあえず、夕食。前日はやや高級なレストランだったので、この日はカジュアルなレストランに行こうと思って、Tourist Informationのビルに入ったBistro Geysir。混んでて少し待ったが、頼んだコースも含めてとても良かった。6,795ISK。
夕食後、また町を歩いたが、どこから湧いたんだと言うくらいに人がいて盛り上がっている。最後は大きな広場でのコンサートを見て、花火が上がって終了するところまで見た。充実していたけど、かなり疲れた。
2011年8月21日(日)は少しゆっくりと起き、ホテルで朝食後、観光案内所で情報収集。Reykjavik Welcome Cardの24Hというものを1,900ISKで購入。有効にしてから24時間、バスや博物館が利用できるというもの。バスはクレジットカードが使えないので、これは便利。集めた資料を見ながら、Café Parisでコーヒーを飲んでから、アルシング(Alþingi)を見学。
アルシングとは議会ということで、アイスランドの議会は世界最古の議会として知られている。ただし、30万人の国だから、建物は小さく、市議会といったところか。
アルシングを見た後は、チョルトニン湖の反対側にある国立博物館まで行って見学。ちょっと雨が降ってきた。
アイスランドの歴史はおもしろい。この島があることは古くから知られていたらしいが、ずっと無人島で、最初に越冬したのはヴァイキングのインゴールヴル・アルナルソンという名前まで分かっている。10世紀で、日本でいえば平安時代のころの話。
遺伝子の分析によれば、男性はノルウェーのヴァイキング、女性はブリテン島出身という系統らしい。
狭い島ではあるけど、島内の移動は結構活発でその結果、方言がない現在のアイスランド語を形成しているらしい。
また、木がないアイスランドだが、人間が入植した時点では50-60%くらいは森に覆われていたらしい。今ではほとんど森がなくなってしまったが、これは人間が切った、火山の影響などの説がある。
国立博物館の後は、ハトルグリムスキルキャ(Hallgrímskirkja)の前まで来て、CAFE LOKIで食事。
いくつかメニューがあり、"brave menu"というものがあった。これはアイスランド名物のサメの肉のハカールとか、羊の頭のゼリーとか、まあ・・・ゲテモノを集めたもの。さすがにこれは遠慮して、肉のスープを頼み、食後にはスキールを頼んだ。2,270ISK。
あっさりとしたもので、スキールもヨーグルトそのもの。グラニュー糖を持ってきて、必要なら入れてね、という感じだった。
あと、ウェイトレスが典型的な北欧美人だったので、とても緊張した。
レイキャヴィクのランドマークにもなっているのがハトルグリムスキルキャという教会。大きい上に高台の上に乗っているので、遠くからも見える。
アイスランドはキリスト教だがプロテスタントで教会もシンプルだが、どの教会もデザインがとても洗練されている。このハトルグリムスキリキャも末広がりの前衛的な不思議な形をしている。向きも入口が西を向いていない。
内部はヴォールトが続く教会らしい明るい空間になっていて、入った奥ではなく、入って振り返ったところに見える入口の上にパイプオルガンがある。
この教会はエレベーターで上に上ることができて、レイキャヴィクの町を見ることができる。
中途半端に時間が余ったので、バスに乗ってKringlan Shopping Centreというショッピングセンターまで行ってみた。大型の駐車場があり、ブランド品の店が並び、という普通のショッピングセンターだった。
その後は中心部に戻って、蚤の市(Kolaportið Flea Market)をちらっと見て、ホテルに一旦戻った。
ホテルに一旦戻った後、アイスランド最後の夕食は、近くのカフェGataで、ロブスターのスープと塩鱈(バカリャウ)を食べた。
混んでてちょっと待たされたけど、ロブスターのスープはおいしかった・・・。6,600ISK。
アイスランド最後の日、2011年8月22日(月)は有名な巨大温泉Blue Lagoonへ。Blue Lagoonはケプラヴィーク空港とレイキャヴィクの間にあるので、空港についた後、あるいは空港に行く途中で寄る人も多いようだ。
今回はレイキャヴィクからBlue Lagoon、Blue Lagoonからケプラヴィーク空港のバスもセットになったツアーを日本から予約して行った。
ホテルをチェックアウトし、送迎で8:00に出発して、まずはBSÍバスターミナルへ行った。ここで大きなバスを乗り換えて8:30に出発し、Blue Lagoonへ到着。Blue Lagoonは溶岩地帯で周囲に何にもないところにある。一見自然のイメージを醸し出しているが、Wikipediaの説明にもあるように、これは自然の温泉ではなく、地熱発電所を作ったら温水が噴き出して池ができちゃった、というものらしい。その一部が入浴できるようになっている。
タオルを借りたり、ロッカーを利用するのも、腕輪で行う。ICカードが入っているのだと思う。このあたりの洗練されたシステムは、日本でも導入すればよいのに、と思う。
更衣室のロッカーにはなんと日本語の説明もあった。ここで着替え、壁の説明に従って脇の下や股は丁寧に洗う。アイスランドの温泉では、殺菌を行っていないことが多いようで、入浴前の体の洗浄はかなり徹底している。
その後、いよいよ入浴だが、雨がぱらついていて残念。寒いのですぐにお湯に入るが、日本人の感覚からすると相当にぬるい。ただ、広くて深さも場所によってまちまちで暖かいところもある。お湯は白濁していて独特の色。淡水ではなく海水が含まれているそうで、しょっぱい。温泉の端にはペースト状の白い砂が入った箱があり、皮膚によいと言うことでみんなそれを顔に塗り、パックをしたような顔で入浴する。
浴場、というか池の脇にはサウナなどの設備が入った建物もある。
入浴後は建物の中でコーヒーを飲んでちょっと休憩。
アイスランドに着いて3日目、ゴールデン・サークルを見た翌日の2011年8月14日(日)、レイキャビク(Reykjavík)のMetropolitan Hotelをチェックアウトしてレイキャビク(Reykjavík)空港へ。レイキャヴィク空港は国内線専用の空港として使われていて、市の中心部から近いので歩いて行った。ホテルから歩いて行くときに港が見えたので寄ってみたが、青い空、青い海、いかにもアイスランドという景色。
街の真ん中にあるチョルトニン湖(Tjörnin)という小さな湖を通り過ぎて歩いてイーサフィヨルズルの空港へ。
Air IcelandのNY018で10:15過ぎにイーサフィヨルズル(Ísafjörður)へ出発。
アイスランド最後の日、2011年8月22日(月)はレイキャヴィクからBlue Lagoonに一旦寄り、Blue Lagoonを11:15のバスで出発し、12:00にケプラヴィーク(Keflavík)空港に到着した。
買い物をしてから、アイスランド航空(Icelandair)のFI212で13:15にコペンハーゲンに向けて出発。
西部フィヨルド地方はフグのような形をしたアイスランドの尻尾にあたる部分。島を一周するリングロードからも外れており、過疎も進む地方のようだ。地図でも入り組んだ海岸線から分かるように、フィヨルドが発達した荒々しい地形がすごい。
イーサフィヨルズルはこの西部フィヨルド地方の中心都市。1つのフィヨルドの中に舌のように伸びた土地に造られた小さな町。
寒くて風邪気味になってしまったけど、もっと見てみたい場所でした。
アイスランド旅行で2011年8月14日(日)にレイキャヴィクから到着し、2泊して2011年8月16日(火)にアークレイリに出発した。
2011年8月14日(日)に、レイキャヴィクのMetropolitan Hotelをチェックアウトしてレイキャビク(Reykjavík)空港へ。Air IcelandのNY018で10:15過ぎに出発。ボンバルディアのDash 8だった。たまたま左型の窓側の席だったが、これが正解。西部フィヨルド地方に入ってからの風景は絶景だった。フィヨルドに切り込まれ、馬の背のように並んだ山の上を飛んでいく。例によって木が生えていないので、どこか別の星に来たような風景。
最後の着陸もすごかった。イーサフィヨルズルはフィヨルドの中にあるので、空港はフィヨルドの奥に近い海沿いに張り付いたように設置されている。なので、着陸するには、入口の陸の突端すれすれに飛んでフィヨルドに入り、フィヨルドの一番奥まで入って急旋回して折り返して着陸する。この急旋回もすごかった。パイロットの腕が試される感じ。
この地図で61という番号があるあたりが空港。右上から飛んできて、左に急旋回して、空港に左下から着陸した。
イーサフィヨルズル(Ísafjörður)空港に着いたのは16:05ごろ。空港に着いた時点で寒いのでびっくり。空も雲ってもやがかかっている。
空港を出ると小さなバスが待っており、これでHotel Ísafjörðurへ500ISK。キャンプして回っている日本人旅行者に会ったので少し話をした。
フィヨルドの湾を走ってイーサフィヨルズルの町についたが、すぐにはチェックインできなかったので荷物を預けて町の散策に出発。
日本から予約していったホテル。自動予約ではなかったので、メールでやりとりして予約した。
イーサフィヨルズルは小さな町で、ホテルという類の宿泊施設は数えるほどしかないので、すぐにいっぱいになってしまう。旅程を決めた後、泊まる場所がなかなか見つからなくてはらはらした。
ホテルはごく普通の小さなビルだが、ホテルのスタッフもフレンドリーでとても親切だった。海側を向いた部屋からはイーサフィヨルズルの素晴らしい景色が望め、1Fにあるレストランもとてもおいしい。
ホテルに荷物を預けてから、歩いてWestfjords Folk Museumへ。古い2階建ての民家を博物館にしたもので、昔の漁具などが展示されている。
街を歩いていると、あまりにも寒い。歩いている人を見ると、毛糸の帽子や手袋をしている。8月なのに。
観光案内所で情報収集をした後、服を買おうと思ったが、なんと日曜日なので店は軒並み閉まっている。ようやくスーパーマーケットで売っているのを発見し、購入。
ホテルに戻ってチェックインし、1Fのレストランでランチメニューのカレイを食べた。スープもカレイもおいしかった。2,550ISK。
昼食後、Suðureyriという漁村に行こうと思ったが、バスが来ない。1日3往復のバスがあると聞いたが、日曜日なのでバスがないことに気がついたので、風邪気味でもあり、ホテルの部屋でゆっくり過ごした。
夕食はTjöruhisiðというレストラン。大変人気があるレストランで、行ったら予約しているか聞かれ、していないというと、まあ1人ならということで入れてもらった。民家形式のレストランで、中には大きなテーブルが並び、みんな相席で座って食べる。
料理はバイキング形式で、料理ができるとみんなで並んでよそって食べる。スープはなんとカニかま入りだったがおいしかった。いろいろな魚があったが、どれもとてもおいしかった。周囲の家族連れも子どもがいたり賑やかで、タラっておいしいよね、なんて話しながら食べた。5,800ISK。
イーサフィヨルズルについた二日目の2011年8月15日(月)は、ラトラビャルク(Látrabjarg)へ日帰り旅行。ラトラビャルクというのは、西部フィヨルド地方の西端にあり、絶壁で、鳥がたくさんいることで有名なところ。ラトラビャルクまではイーサフィヨルズルからバスが1日1往復(往路9:00-14:15、復路16:00-21:00)していて、それを使うと日帰りできる。
朝、ホテルを出てバス乗り場まで行ったが、なんと現金しか受け付けないと言うことで、小雨の中、街中のATMまで走って現金を降ろさなければならなかった。17000ISK。
9:00出発。バスは小さなバンのようなもので、後ろに荷物を入れる二輪車のようなものを牽引している。西部フィヨルド地方の道は舗装されていなかったり悪路が多いが、女性の運転手はかなりスピードを出す。
イーサフィヨルズルを出てからはまず大きなトンネルを通る。ちょっと坂を上ってから中腹から入る感じのトンネルだが、結構長く、幅も狭い。でも結構飛ばす。このトンネルによってこの地方の交通は大きく改善したのだと思う。
経路にある小さな町、というか集落での休憩を挟みながらバスは走っていく。イーサフィヨルズルを出発したときは満席に近かったが、こうした小さな町で泊まったりする人もいるようで、何名か降りていく。
この写真も休憩をした場所のものだが、静かな海に青い空、グロテスクにさえ見える対岸のフィヨルド地形のコントラストがすごい。地学者でなくても、こんな地形を見たらどうしてできたんだろうと考えると思う。
西部フィヨルド地方の地形はその名の通り深いフィヨルドでできているので、海岸沿いを走っていてはあまりにジグザグで、ものすごく時間がかかってしまう。そのため、道は入り江の奥のあたりを走り、半島の先まで行かずに山を越えるということを繰り返す。これが急峻なフィヨルドなので絶景に次ぐ絶景となる。
入り江の景色も素晴らしいし、半島の尾根の上から見下ろす雰囲気もすごい。
イーサフィヨルズルからラトラビャルクに向かう道の途中、海沿いにあるのがディニャンディという滝。バスでフィヨルドを走っていると結構遠くからも見えるし、一応名所らしく、往路も復路もバスは止まって見学時間が与えられる。
1番大きな滝だけではなく小さな滝も連続してあり、時間が許せば流れに沿った道を上っていくことができる。滝が近くで見られるというのも良いが、振り返ってみるフィヨルドの景色がまた絶景。ある程度昇ってから、時間なのでバスに戻ろうとしたら、なんとフィヨルドに虹がかかっていた。アメリカ人らしい男性と「虹だねえ」とお互い笑顔で話をして、またバスで出発。
再び休憩を挟む絶景の長いドライブを経て、ラトラビャルクに到着。この時点ではもう乗客は2~3人になっていた。一応名所だと思うのだが、小さな駐車場があるだけで、他は何にもない。トイレも店も露店もない。観光地化されたアイルランドのモハーの断崖とは全然違う。じゃあ、次は16:00発ということで、バスはどこかに行ってしまい、それまで2時間はここにいることになる。とりあえず、ものすごく寒い。そして風がまるで台風のように強烈。
ラトラビャルクは鋸状の断崖絶壁で、その断崖に無数の海鳥がいることで有名。とりあえず、断崖絶壁に向かって歩き始めた。草が生えているが、海沿いに獣道のように踏み固められた道があって、それを歩く。なんだか動物の糞のようなものも落ちている。もちろん手すりなんてないし、風は歩いていてよろめくほど強い。それも陸側から海側に。なので、断崖から海を除くときは体を低くするか、地面を這ってのぞき込んだ。
断崖には鳥の糞がついていたが、海鳥はいなかった。季節が遅くてもういなかったのかも知れない。
寒いのでウィンドブレーカーのフードを被り、時間の範囲で行けるところまで行ってから引き返したが、完全に体が冷え切ってしまった。一人で来ていた若い女性の旅行者もいて、「寒いねえ。」と一言。彼女は他の観光客とドイツ語でも英語でも話していたが、何人だったのだろう。
降りたときと同じ駐車場から同じバス、同じ運転手でイーサフィヨルズルへ出発。同じように途中途中で休憩しながら帰る。体は冷え切っているし、お腹も減っているので、前日に買っておいたバンをかじりながら乗車。
休憩所の入口に温度計があったので見たが、やはり10℃くらいしかない。
帰りはブリャゥンスライクル(Brjánslækur)というところでも休憩する。ここはスティッキスホゥルムル(Stykkishólmur)という南のスナイフェルスネース(Snæfellsnes)半島からのフェリーの到着地になっている。ただし、建物が一軒くらいしかない。この建物でコーヒーを飲みながら待ち、フェリーの到着を待ってから出発。一応接続していることになっているようだ。
再びフィヨルドを次々と超えていくドライブ。帰りもディニャンディの滝を見学。今度は寄り道せずに流れに沿って上って行き、結構上まで行ってみることができた。
イーサフィヨルズルに戻ってきたのはすっかり夜。一日のほとんどを車で移動していたことになるが、景色も含めて素晴らしかった。
昼も車の中でパンをかじっただけだったし、夜も遅くなって夕食を食べていなかったので、宿泊していたHotel Ísafjörðurのレストランで豪勢に夕食。またタラを注文。ついでにワインも頼み、いつものようにスキールを注文。7,200ISK。結構散財。
2011年8月16日(火)、ホテルをチェックアウト。出発のバスは12:00なので、街中のレストランでピザとコーラを飲んで休憩。バスを乗り継いでアークレイリ(Akureyri)へ出発。
アークレイリは北部アイスランドの中心都市で、国全体でも2番目の都市。ただし、人口がレイキャヴィクに集中しているので、人口は2万人に満たない。
アークレイリの周辺には、ミーヴァトン、フーサヴィク(Húsavík)といった観光地がある。
アイスランド旅行で2011年8月16日(火)にイーサフィヨルズルから到着し、3泊して2011年8月19日(金)にハイランドを通るバスで、レイキャヴィクに出発した。
イーサフィヨルズル(Ísafjörður)を12:00に小さなバスでホルマヴィク(Hólmavík)へ出発。前日にラトラビャルクに往復した際と同じ車、運転手だった。フィヨルドの海岸沿いをジグザグと話していくが、途中で車が止まるので、何かと思ったら海岸にアザラシ(seal)がいるということで、みんなで車を降りて写真撮影。
ホルマヴィク(Hólmavík)には予定の15:00より少し前に着いた。ガソリンスタンドとスーパーマーケットと簡易レストランが一緒になったところに到着し、そこでハンバーガーで昼食。どういう訳か、アイスランドではハンバーガーを多く見る。
入口付近に貼られたバスの時刻表を見ていたら、別の観光客の男性が、小型のバスの時刻表をもう使わないのでといってくれた。親切。
ホルマヴィク(Hólmavík)からビフロスト(Bifröst)への次のバスは16:00発の予定だったが、遅れて到着し、運転手がアークレイリに向かう人とレイキャヴィクに行く人を聞きながら荷物を積み、16:30頃出発。このバスはSterna 37aという路線で、日本から予約して置いた。次のバスも予約してあったので、遅れて乗り継ぎできるか心配だったが、ビフロスト(Bifröst)に18:30頃到着。予定の17:50より40分も遅れた。
ビフロストは何にもない街道沿いにホテルのような建物があるだけのところだった。ここで降りたのは私と若いカップルのみ。彼らも乗り換えだった。
アークレイリに行くバスがビフロストに来たのも予定の18:40より遅れた18:50ごろ。このSterna 60という路線についても日本から予約をしてあったが、どうやら間違って予約されていたらしく、確認にちょっと時間がかかった。
このバスはレイキャヴィクとアークレイリを結ぶバス。以前はスタザルスカリ(Staðarskáliという町で乗り換えることになっていたようだが、現在は道が変わり、もっと南のビフロストで乗り換えることになっているようだ。スタザルスカリはガソリンスタンドと大きなスーパーマーケットがあるだけの場所だった。
アークレイリへの到着は23:00頃で真っ暗。バスを降りるときに運転手にホテルの場所を聞いたところ、なんと送ってくれた。バスで。
日本からbooking.comで予約していって、2011年8月16日(火)から8月19日(金)まで3泊。バスターミナルにも近く、内装や設備も立派なホテル。日本からBooking.comで予約していった。到着が遅かったので、ホテルにチェックインしたときはほっとした。
到着した日は夕食は食べていなかったが、持っていたパンを少しかじって寝てしまった。
アークレイリに到着した翌日の2011年8月17日(水)は、日本から予約していったSBA - NORÐURLEIÐの日帰りツアー"Húsavík Whale Watching Tour"に参加。このツアーはその名の通り、アークレイリ近郊のフーサヴィク(Húsavík)という港町まで行って、ホエール・ウォッチングをするというもの。
ホテルで朝食をとって歩いてバスターミナルまで。このツアーは、レイキャヴィクからも日帰りで参加出来るようになっていて、バスは空港でレイキャヴィクからの到着客を拾ってからバスターミナルに到着する。8:30にバスターミナルを到着してフーサヴィクへ出発。フィヨルド沿いに走り、対岸からアークレイリの街を見てから進むが、これまで見た景色と違って木が多い。北部で南部より気候が厳しいのではないかと思うが、そうでもないようだ。
フーサヴィクに到着し、窓口でホエール・ウォッチング・ツアーのボートの時間を聞いて予約し、まずは街中の鯨博物館で十分予習。入口で聞かれたので日本人だと答えると、日本語の鯨の名前と英語、アイスランド語の対応表のカードを貸してくれた。これは便利。ザトウクジラはHumpback whaleだ。
いよいよツアーの船へ。結構重装備の人もいて不安になったが、特に問題はなかった。乗ってから船は沖へ沖へと進んでいく。予想外だったのは船が相当に揺れること。酔い止めの薬を持ってくればよかったと思ったが、幸いにして酔うことはなかった。しかし、船のデッキを見回すと、横に寝そべったままぴくりとも動かない人や、手すりにしがみついて海面を見つめている人も何人かいて、気の毒だった。彼らはきっと楽しい思い出にはらないんだろうな・・・。
船内はユーモアたっぷりのアナウンスで乗客を楽しませるが、最初はなかなか鯨が見えなくて、緊張感があった。しかし、一旦鯨が見え出すと、次々に見つかっておもしろかった。
今回見られたのは全部ザトウクジラ(humpback whale)だった。鯨はいつも海面を泳いでいるのではなく、呼吸をするときにのみ上がってくるものらしく、鯨を見つけると船はそちらに急行する。結構近くで見ることができる。しばらく呼吸をすると、最後に尾びれを水面上に出してから潜水していく。
船には日本人の一人旅の男性がいて話をしたが、なんと仕事を辞めてヨーロッパ旅行をしているそうだ。店を持つのを目指しているということ。
船を下りてから、近くのレストランで昼食にビールを飲みながら、Fish Stewを食べた。予想したのと異なり、グラタンのような食べ物だった。
昼食後はフーサヴィクの博物館を見学した。いろいろな生活の様子が展示してあったが、船や漁業の展示があり、魚をいろいろなところに輸出している説明があった。当然日本にも輸出されているが、ナイジェリアに輸出しているなんていう記述もあった。何かの間違いかと思ったが、別の時にもバスでガイドが魚の頭をナイジェリアに輸出していると説明していた。後でアフリカにいる友人に聞いたところ、アフリカでは魚の頭は高級な食べ物なのだそうだ。おもしろい話だと思った。
帰りのバスは何本かあったが、最初乗り場が分からずに予定していたものを乗り過ごしてしまったので、コーヒーを飲んだりして時間をつぶしてから、バスでアークレイリ(Akureyri)に戻った。フーサヴィクはホエール・ウォッチングを中心とした観光地といった感じで、とても小さな港町だった。
アークレイリにもとってから、ホテル近くのレストランBautinnで夕食。人気があるのか結構混んでいた。自分でサラダやスープは盛りつける形式。魚を頼んだが、隣の人は普通に鯨を食べていた。4,060ISK。
2011年8月18日(木)は日本から予約していったSBA - NORÐURLEIÐの日帰りツアー"Jewels of the North"に参加。ミーヴァトンを(Mývatn)はじめとする北部アイスランドの見どころを一気に回る、結構強行軍のツアー。
ホテルで朝食をとってバスターミナルまで歩き、バスで8:30に出発。また、バスはフィヨルド沿いを走り、再びアークレイリを対岸から見る。
ミーヴァトンへ向かう途中にあるのがゴーザフォス。これは神の滝という意味。1000年にアイスランドがキリスト教化を決定した際に、それまで信じていた神の彫り物を投げ捨てた場所だとのこと。
これまでに見たアイスランドの他の滝は水が白く濁っていたが、この滝は水が青く、渓谷のような雰囲気。滝の近くで降りた後、川沿いを散策してから再びバスで出発。
ゴーザフォスの後は、ミーヴァトンへ。ミーヴァトンというのは、蚊(Mý)の湖(vatn)という意味。その名の通り、異常に蚊が多い。
湖に向かう途中には川が流れ、フライフィッシングをしている人がいる。ブラウン・トラウトが釣れるが、1000$ものライセンス料が必要なのだそうだ。
湖沿いに出ると、スクートゥスタジル(Skútustaðir)で一旦バスは停止。ここには偽クレーターという不思議な地形がある。これは月のクレーターのように隕石がぶつかってできたものではなく、溶岩が冷却していく際に、ガスが吹き出した後だという。
同じような偽クレーターがいくつもあるので一帯を歩いたが、とにかく蚊が多い。虫除けをしても効かない。刺されてかゆくなることはないので、日本の蚊とは違うのかも知れないが、人間に寄ってくることには違いがなく、呼吸するにも非常にうっとうしい。少しでも立ち止まるとうじゃうじゃ寄ってくるので、顔の前を払いながら歩く。こんなところに住むのは絶対無理だと思った。
ただ、ガイドの説明によれば、この大量の蚊はミーヴァトンの生態系には欠かせないものであるらしい。湖にはブラウントラウトが棲むほか、大量のカモが住んでいる。いや、生態系に必須でも、この蚊は無理。
湖の向こうには湯気が立ち上っており、温泉があるようだ。
ミーヴァトン沿いのレイキャフリーズ(Reykjahlíð)でバスを下車。ここで、参加したツアーによってバスを乗り換える。店があったので、昼食のパンを買った。
Tourist Information Centerには、パネルでミーヴァトンの生態系について説明したパネルがあり、マリモの説明があった。ミーヴァトンにもマリモがあるらしい。
最近の研究によれば、マリモは日本起源で、渡り鳥を介してアイスランドにも広がったらしい。
乗り換えたバスで出発し、クラプラ(Krafla)へ。地面が茶色くなって、いかにも火山地帯らしいところを上って行くと、ヴィティ(Víti)のカルデラ湖がある。あまり見学時間がなかったので、ちょっと覗いてみただけ。
カルデラ湖に行く途中には、地熱発電所がある。地熱発電所は始めて見たが、もうもうと水蒸気らしきものを吹き出していて、結構迫力がある。
日本ではあまり見ない地熱発電所だが、アイスランドでは地熱発電所や水力発電所によってエネルギーがまかなわれていて、火力発電所や原子力発電所がない。
続いてバスでデティフォスへ。デティフォスはヨーロッパでもっとも力強い滝と言われているそうだが、確かに迫力がすごかった。バスで降りたところから溶岩地帯をてくてく歩いて行くと滝があるが、近くに行った時点から音と水煙が見える。水は泥水のようでごうごうと流れ落ちる。見ているとまるで水が怒っているようだ。
デティフォスの上流にはセルフォス(Selfoss)という滝がある。道が途中で分岐していて歩いていけるが、途中で雨がひどくなってきて、時間もないので遠くから見ることしかできなかった。
傘を持っていたものの、バスに戻ったときはびしょ濡れになってしまった。
再びバスで、今度はフリョザクレッタル(Hljóðaklettar)。森の中を走り、よくバスで通れると思えるような山道を進んでいくとある。
駐車場で降りて、近くの川を見ながら森の中を歩いていく。アイスランドに来てから、こんなに木が生えた森の中を歩くのは初めて。木はそんなに背が高くない。
川の向こうにも溶岩がかたまった不思議な模様の岩が見え、歩いている先にも不思議な形の岩が立っているのが見える。溶岩がかたまったハニカムの模様がよく見える。
アイスランド、特に道が良くない地方では結構日本車を見る。駐車場まで戻って並んでいる車を見ると、ここでも日本車が多い。
次はアゥスビールギ(Ásbyrgi)。ここも木がたくさん生えていて森ができている。巨大な字型の絶壁となっていて、そのUの一番奥まで森の中の遊歩道で歩いて行くことができる。一番奥の絶壁には湖というか池というか、きれいな水の水たまりがある。
アゥスビールギの後は、再びフーサヴィクを経由してアークレイリにバスで戻った。アイスランドには道沿いにガソリンスタンドがあり、そこには大抵レストランやスーパーマーケットが併設されていて、ちょうど高速道路のサービスエリアのような役割を果たしている。ヒッチハイクをしている人も見る。
景色を見ると、木が生えているところも多い。木が少ないアイスランドだが、植林したり、飛行機から種をまいたり、いろいろ努力をしているらしい。
アークレイリに戻ってから、アークレイリで最後の夕食。Strikiðというレストランに行ったが、ビルの最上階でとても雰囲気がよいレストランだった。魚介類の盛り合わせの料理を頼んだが、海老、ホタテ、タラと山盛りで、これもとてもおいしかった。しめて6,940ISK。
2011年8月19日(金)の朝、ホテルをチェックアウトして、バスターミナルからハイランドを通ってレイキャヴィクに向かうバスで8:00に出発。
ほとんどのアイスランドの町は島の海岸線に近いところにあり、ハイランドと呼ばれる中央部の高地は氷河や荒れ地であまり人が住んでいない。
アイスランド旅行で2011年8月19日(金)にアークレイリからレイキャヴィクにバスで行くときに通過してみた。
2011年8月19日(金)、アークレイリのバスターミナルをレイキャヴィクに向けて8:00に出発。アークレイリからレイキャヴィクへのバスは、西部を通るルートが一般的だが、夏季限定でハイランドを通るルートが運行される。ハイランドにはいくつか道が通っているが、このバスが通るF35という道は、すべて架橋されている。それでも道はほとんど舗装されていないので、地図の上ではショートカットに見えるが、通常のルートよりは時間がかかる。観光もかねてのんびり行く、という趣旨だと思うし、実際に観光客が多い。このルートはKjölur Routeと呼ばれる。
アークレイリを出たバスはしばらくはリングロードを走るが、そこから分岐してF35に入る。この道に入って進んでいくと、本当に周囲には何もなくなってしまう。
バスは途中、湖の畔で止まる。これはどうやらBlanda Power Stationという水力発電所のための人造湖らしい。
昼頃にフヴェラヴェトリルに到着、ここで1時間休憩した。
フヴェラヴェトリルは温泉が湧いていて、それを見学できるだけではなく、小さな小屋があってその脇で露天風呂を楽しむことができるようになっていた。ちょっと惹かれたが、外は寒いし、入らなかった。
周囲を見渡すと氷河が見えて、それなりに景色は良い。あたりはキャンプ場にもなっていて、テントがあった。真ん中の小屋では簡単な食事を出していたので、サンドイッチ700ISKとコーヒー300ISKで昼食。
フヴェラヴェトリルを再びバスで出発。遠くには氷河をが見えるが、走っている周囲は石ばかりの荒れ地。月面のようだと言われるらしいが、実際にアポロの宇宙飛行士達はここで訓練をしたらしい。
ケリンガルフョートルで再び休憩。ここにもロッジが建ち、キャンプをする人がいるようだ。川も流れていて一見清流のように見えるが、近づいてみると温泉が混じっているのか河原の石は赤くなっている。
ハイランドを通り過ぎると、その後は既に行ったグトルフォス(Gullfoss)、ゲイシール(Geysir)で休憩しながらレイキャビクへ向かう。一度見たものではあるけど、時間もあるし、もう一度見学。
レイキャヴィクのBSÍバスターミナルには18:30ごろ到着。市内に入ると、途中で虹が見えた。
このページに関するご要望は高谷 徹(toru@takayas.jp)まで